岩波書店のSTAMP BOOKS(10代からの海外文学シリーズ)、『ぼくたちは幽霊じゃない』の装幀画を描かせていただきました。

イタリアで数々の賞を受賞した物語です。


小さなヴィキは政情が不安定なアルバニアから、母と妹と一緒に対岸のイタリアへ海を渡りました。

原稿を読んだとき、ヴィキや家族のおかれた境遇の過酷さに、わたしは言葉をうしないました。

それでもヴィキは、未来をみつめて生きていきます。

物語はノンフィクションがベースになっていますが決して遠い昔のことではなく

「今もどこかで起きている現実のできごとなのだ」と思い知らされます。


『「移民」一人ひとりに、家族があり、物語がある』(帯より)。


人口が減っていく一方の日本ですが、海外からたくさんの方が仕事のために来日され

その方々の力を借りてともに生きていく時代になりました。

わたしたちの身近なところにいるかもしれないヴィキたち。

もしも生まれた国や時代が違ったならば、わたしがヴィキであったかもしれないと思います。

これから一緒に生きる社会をつくっていきたいと感じる一冊です。


今月刊行の『春風コンビお手柄帳』『お下げ髪の詩人』(幻戯書房)の装幀画を描きました。

「生誕百年記念刊行」です。小沼 丹は1918年生まれ。

時代柄でしょうか、軽井沢が舞台になっている物語が多くあります。

(読みながら宮崎駿の映画「風立ちぬ」を思い出しました)

1950年頃に書かれたものですがとても読みやすい短編集です。

使われている言葉が美しくて、明治や大正生まれだった祖父母と話しているような懐かしい思いで読みました。


ブックデザインは、いつも全幅の信頼をよせる緒方修一さんです。


小説推理8月号(6月27日発売)から、伊吹有喜さんの連作小説「犬がいた日々」に挿絵を描いています。

三重県の高校が舞台になっています。

その学校に通うある時代の高校生たちと、コーシローの物語(コーシローが誰なのかは、ぜひ小説をお読みください)。

連載の第一回目は、昭和63年から平成元年になった年のお話です。


伊吹さんの小説に登場する人々はひかえめだけれど、静かな強さとやさしさを持っていて、読んだ後に心がやわらかい布でくるまれたような気持ちになります。

不器用で苦しかった18歳の私に、この小説を手わたしたい。

お手にとっていただけましたら嬉しいです。


ギャラリーハウスMAYAでの展覧会が終わりました!
天候にも恵まれ、連日暑いなかを、たくさんのかたにお越しいただきました。ほんとうにありがとうございます。

およそ10年ぶりの展覧会でした。
はじめてお会いするかた、久しぶりにお会いするかた…いろいろなかたとお話しできてうれしく思いました。

わたしの絵は、観る人が自由に観てくれたらと願って描いています。だから「こう観て欲しい」という意図や正解のようなものはありません。
会場にいるとき、絵を観たかたが想像したストーリーを話して下さることがありました。それを聞かせて頂くのは、とても楽しい時間でした。

また遠くから応援していただいたかたもいらっしゃいます。そのお気持ちがほんとうにありがたく、大きな励みになりました。気にかけてくださり、ありがとうございます。

絵を描き続けていて、それを観てくださるひとがいる。
いろいろなかたに背中を押して頂いた一週間でした。

これからもまたどこかで絵をご覧いただけるようがんばります。

展覧会はじまりました!
初日は晴れて暑い一日となりました。
今回は、過去の仕事で描いた装幀画を3点展示しています。
そのほかの絵は、今年描いた新作です。
月、火、水、金、土曜日は、終日ギャラリーにいますので、お気軽にお声かけください。
木曜日は所用のため不在になります。

装幀画を描いた本も置いてみました。ぜひ本も手にとってご覧ください。
お待ちしています!

2018年5月14日(月)から5月19日(土)の期間に

ギャラリーハウスMAYAで展覧会をします。

「さがしもの」

ひさしぶりの展覧会となり、緊張しています。

現在、試行錯誤(紆余曲折?)しながら制作しておりますので

ぜひ足をお運びいただき、ご覧いただけましたらうれしいです!

「赤毛のアン」は何度も読み返している本です。

アンとダイアナ。そしてマリラとマシュウ、リンドのおばさんや個性的な隣人たち。とおいカナダのプリンスエドワード島にすむ登場人物たちがとても身近に感じられました。

冬、ヨーロッパ。それだけ決めて、描いた絵です。

イメージとしては『雪の女王』にでてくる仲良しのふたり。

ふたりいっしょならば、こわくない。